2011'05/21

ダイナミック・スピーカの周波数特性はダイアフラム共振によりもたらされる。 低域に向かって歪が激増し、最低共振周波数以下は再生しない。入力信号に忠実ではないのだ。

良いスピーカユニットは無いものか?ナローレンジなので 気付かなかったのだが、スペックのQが0.3と速度型に近く入力信号に忠実なダイアフラム応答が期待できそうだ。

SCANSPEAK 10F4424G00

軸上特性が良い、30度特性が10kHz近くまでと広く自然な広がりが得られそうだ。高域のピーク も素直でコントローラブルだ。

Xcurが小さいので超低域の大振幅は苦手だがニアフィールドモニタならバッチリだ。フラットな理想スコーカや理想トゥイータへの発展も面白そうだ。

SCANSPEAK : 10F/4424G00

有効径: 68mmφ
公称インピーダンス: 4Ω
最小インピーダンス: 3.8Ω
最大入力電力: 30W
最大インピーダンス: 31Ω
直流インピーダンス: 3.2Ω
ボイスコイル・インダクタンス; 0.1 mH
最低共振数端数: 90 Hz
Qts: 0.3
Xcur (lin/max): 2.6 mm/7.0 mm
ダイアフラム等価質量: 2.8g
重量: 0.3 Kg
能率: 89.76 dB (2.83V/1m)
Vas: 2.06 リッタ

 
 

エンクロージャ

消え入る余韻が素直な北海道産バーチ(白樺)15mm合板による立方体エンクロージャだ。内容積2.2リッタの密閉型だ。製図、カットはBSNの新設備、ビジュアルミルとNCマシンによる。

タイトボンドで組み立て、目止め 、削り出しを経て、天然杢ウォールナットの「 つき板」を貼り付け、吹いては研ぎ出しを丹念に繰り返しクリアラッカー7層塗りとした。深い艶の落ち着いた仕上がりとなった。

エンクロージャ

ラフスケッチ

カット図

NCマシン加工

組み立て目止めして、サンダーで削り出し

ウォールナットつき板貼り

バリ取り

400番で研ぎ出し

塗装、乾燥、研ぎ出し・・・7回塗り

塗装完了

マテリアル

アッセンブル

完成

 

吸音材(ホワイト・キューオン)

吸音材無しの周波数/インピーダンス特性と歪特性、「ホワイト・キューオン」をぎっしりの吸音材ありの歪特性だ。

吸音材がない、不十分だと定在波により●周波数特性の大幅な劣化、不連続●インピーダンス特性の乱れ●歪率の 激増と問題だらけだ。

定在波があるとユニットは本来の性能を発揮できない。定在波が発生しない構造が必要だ。もし定在波があるなら吸音材は 重要なキーアイテムといえる。

吸音材無し 定在波の1.12KHzに激しい乱れが・・・・

吸音材無し 定在波1.12KHZに2次歪が激増・・・・

吸音材あり ユニット本来の特性が得られる

最低共振周波数ステップ応答

最低共振周波数のサイン波をオンにした瞬間のスピーカからの出力 (サイン波ステップ応答)波形だ。上(ch1)がアンプの入力信号、下(ch2)がマイクアンプからの出力信号だ。

ダイアフラムの共振が少なく第1波目で結構大きな振幅がみとめられる。第2波目は最初からほぼ定常振幅に達している。ウーファははるかに鈍く2波目でも立ち上がらないのが一般的で同じ口径の他のユニットの比べてもはるかに優れている。このユニットの優秀なことが分かる。

ひずみ率特性

音響出力と電気信号

バスレフや、バックローデッドホーン、フロントホーン、TQWTなどさらに共振を加えて低音を増強する方式は問題 が大きそうだ。

物理特性にわずかでも差があれば、音は違ってしまう。密閉型でも残るスピーカ の音の違いを音楽信号と同じに することはできないだろうか?